USCPAって英語の試験なんだよね?大学受験以来だけど、大丈夫なのかなぁ。
やっぱりTOEICのスコア必要かも。。。
USCPAに合格するために、事前に英語力は必要なのでしょうか?
今、英語が苦手でも大丈夫。
英語が苦手で不安を感じている方は多いと思います。
結論から言ってしまいますと、現時点で英語ができなくても、これから学びたいという気持ちがあれば、ぜんぜん大丈夫です。
なぜかというと、USCPA合格するために英語力は1番目に大事な要素ではない(英語力は二の次かそれ以降)だからです。
早速みていきましょう!
英語が苦手。センスが必要?そんなものは不要!
英語センスがないと言われた。。。
何かを始めようとした時、センスが大事とか言われる事はないでしょうか?
「あー、それね、センスの問題なんだよね、悪いけどセンスがないと無理かな」みたいな。
センスって何?
じゃあやっても無駄なの?って思ってしまいます。
英語習得にもセンスなんか必要なかったです。英会話(スピーキング)に関してはセンスより大事なのは人間力、コミュ力でした。
USCPAは公認会計士試験であって、英語の試験ではない
ここに気が付かないで、英語のことばかり気にされている方が多いように思います。
英語力の試験じゃないよ。
2022年現在は、試験においてリスニングやスピーキングは一切不要です。
事前にTOEICはとっておいたほうがいい?TOEFLは?英検は?
これもよく聞かれる質問です。
よく目安がTOEIC700と言われていたり、これより低いと難しいと言っている人もいますが、
事前にTOEICの勉強は必要ありません。
関連性がほぼ全くない
USCPA試験はTOEICのスコアが高い人でないと受からない、700点あれば大丈夫というものではありません。
TOEICで勉強した内容が役に立つとすれば、基本の文法と多少の読解力です。
私はTOEFLのスコアありますが、こちらも必要なく、同じく文法や読解で多少役に立つ程度です。英検は人生で考えたこともありませんが、なくても全く支障ありません。
TOEICについて一言
ちなみに、私の周りにはTOEIC400点前後が結構いましたし、USCPA学校のクラスメイトでも英語が苦手と、講義中に分からない単語ばかりを調べていた人がいましたが、3年後に合格していました。
外資系で真夜中に海外と英語でやりとりしている知人のTOEICのスコアが500点だったりします。また、私は転職面談でTOEICスコアを申告したら、低すぎる、履歴書に書かない方がいいと言われ、そのあと面談で英語でまくしたてたら、900点以上のレベルと言われました。
英語が苦手 タイプ別に分析
タイプその1 英語なんて見たくない、アルファベット恐怖症
このタイプは私の学生時代に相当します。大学も英語で全て失敗し、英語は完全に人生から締め出したレベルです。
英語の苦手がタイプその1に該当する方は、ちょっと難しい可能性があります。
なぜかと言うと英語恐怖症だと、勉強が進んできても、時間がたっても恐怖症が克服できない可能性もあるからです。
最終的には試験で一科目4時間英語と向き合うことになるため、アルファベット恐怖症を改善していく必要があります。
タイプその2 英語苦手だけど学びなおししたい、習得したい、興味ある
このタイプは私の社会人〇年目に相当します。ある日突然英語やってみたいと思ったがTOEICは280程度みたいなレベルです。
英語の苦手がこのタイプその2に該当する方は、少し時間はかかるかもしれませんが、今の時点で英語ができないことを心配する必要はありません。
英語は苦手だけど、アメリカの会計、監査、税法、ビジネスなどに興味がある、勉強してみたい気持ちがあれば大丈夫です。
最初は苦手意識があっても大丈夫。
タイプその2の苦手な方へ これだけ最低限準備
中学生向けの文法の参考書を読んで、英語文法の特徴(主語、動詞の後に目的語や補語がくる)を最低限理解しておいたほうがいいです。
私も一番最初は中学2年の文法参考書を買ってきました。もちろんご自身の気に入った文法参考書、問題集でかまいません。
よろしければ、こちらが英文法の取っ掛かりや、学びなおしとして使っている人が多く、丁寧な解説で、解説、まとめ、練習問題の流れで、中学一年からの文法が勉強できます。(新書だと1,375円)
ちなみに旺文社の「ロイヤル英文法」という本がありますが、これは今回はおすすめしません。英語の文法についてもっと深く知りたいという方にだけおすすめします。
(英語学習者の本棚に必ずある、昔からの英文法の参考書で、京都外国語大出身の先生から勧められて、TOEFLのために過去に購入しました)
じゃあ、実際どんな感じの英語が必要になるの?
科目別に具体例でみていきましょう。(英語について全く分からなくても大丈夫です)
FAR(財務会計)
下記は財務会計のエラー修正についての問題です。(数値など一部変更)
Bren Company’s beginning inventory at January 1,2018, was understated by $10,000, and its ending inventorywas overstated by $5,000. As a result, Bren’s cost of goods sold for 2018 was
a. Understated by $100 b. Overstated by $200
頭から訳する必要はありません。
問題を見た瞬間、問題文最後の「cost of goods sold (売上原価)for 2018」と 答えの「Understated(過少計上)、Overstated(過大計上)」をちらっと見ます。すると、これは「売上原価の修正に関する問題」と見当がつきます。そして、必要な情報のみをスキャニングします。(黄色のハイライト部分)
読解力や文法力が必要なのではありません。何を問われているのかを瞬間でアタリをつけて、解答を導くための必要な情報をスキャニングする力です。
※問題文は短めのものもあれば、少し長めの場合もあります。
REG(諸法規)
下記は税法の連邦所得税の問題です。(過去のリリース問題。数値など一部変更)
Derek, a sole proprietor, uses the cash basis of accounting. At the beginning of the current year, account receivable were $35,000. During the year Derek collected $100,000 from customers. At the end of the year, accounts receivable were $5,000. What was Derek’s gross taxable income for the current year?
a. $60,000 b. $100,000
こちらも見た瞬間, 問題の最後「gross taxable income 」をみて、課税総所得についてとアタリをつけます。
そしてこの問題を解く上で、スキャニングする必要な情報は、実は黄色のハイライトたった二箇所のみです。(あとは読み飛ばしてOKです)そして、すでに答えも書かれています。
難しい単語、文法が分からなくても、この問題は5秒で解答できます。
え?どうして?と思われている方に、解説しておきますと、これは自営業のDerekさんの今年の課税総所得はいくらなの?と聞かれています。
ラッキーなことに一行目にDerekさんは”cash basis of accounting”(現金主義で帳簿をつけている)とあります。
この単語を見た瞬間、必要な情報は、”collected $100,000 from customers“(売上をお客さんからいくら(現金で)回収したのか)だけになり、ここに$100,000と金額も入っています。
ですので、いろいろ書かれていますが、他は読む必要がなく(ちらっと眺めて確認程度)、解答にb. $100,000とあるので、これが正解になります。
AUD(監査)
監査もスキャニングについてはFAR,REGと同様です。
ここでは監査の問題文の問われ方の注意についてみていきます。
1.An auditor would least likely initiate a discussion~
2.which of the following need not be included in the report~
1で問われているのは、もっともあり得ないものはなにか?
2で問われているのは、含まれないものは何か?
になります。
こんなの大丈夫と思っていても、いざ試験になると、この”least”,”not”,”except”などをつい読み飛ばしてしまったり、忘れてしまったり、知っていながらもまどわされ、逆の選択肢を選んで解答してしまったりすることが結構あります。
特に監査では注意!考えているうちにごちゃごちゃになってきたりします。
監査は、英語力というよりは国語力のテストのような感じもあり、なかなか合格が難しいという受験生も多いです。
実際USのCPAコミュニティサイトでも、「Is that English test?]と当時書き込みがあり、アメリカ人も、僕が受けたのは国語のテストだったのか?とグチっていました。
BEC(ビジネス諸概念)
BECではWritten Communicationというライティングがあります。
これは、すごく難しい内容の文章を書くものではなく、
「この人はCPAとして、まともな文章が書けるのか?」ということが大事になります。
つまり、文章のアウトライン(構成、骨組み)がしっかりしていれば、テキストのお手本のようなすごい文章が書けなくても大丈夫ということになります。(実際私もこれで最後の最後に受かりました)
※時間もないと思うので、まずは導入文(ほぼ定型句)と本文の副詞、接続詞と結論(これもほぼ定型句)を先に書いてしまう(骨組みを先に作ってしまって、文章は後から考える)のがおすすめです。
- 導入部分 (これは○○について書いています~ ”This information is to provide about your request …….)
- 本文(まず最初に、次に、逆に、メリットは、など接続詞を使って効果的に最低2段落は作成)
- 結論 (まとめと、必ず何か質問があればご連絡くださいで締める”Please let me know if you have questions.”)
※実際に手を動かして書く(タイピング)練習は必要です。
なんかやっぱり難しそう。。。
USCPA学校の英語力についての回答
TAC
私が受講して合格までお世話になった資格の学校TACの、
英語力に不安があるのですが大丈夫ですか?という質問に対する回答です。
U.S.CPA試験で必要な英語力は、「読む力」と「書く力」です。U.S.CPA試験で必要な英語力は、「読む力」と「書く力」です。
英語力で即座にイメージするのはTOEIC、TOFFL、英検などでしょう。こうした試験で出題されるのは、難解な語彙や文法項目などです。
一方、U.S.CPA試験の問題は比較的シンプルな英語で書かれています。専門用語以外には難解な語彙や文法項目は出てきません。
本科生コースで使用するTACテキストには分かりやすい日本語解説及び章ごとに英日対訳専門用語リストが付いており、英語力に不安がある方でも無理なく学習を進めることができます。
なお、BECの出題形式としてWritten Communication (記述式問題)があります。 本科生コース・Becker30コースにはWritten Communication対策総まとめ講義が含まれていますので、記述式問題対策も万全です!
引用元:資格の学校TAC ウェブサイト より [USCPA試験に関する質問]英語力に不安があるのですが、大丈夫ですか? (tac-school.co.jp)
この回答はそのとおりだと思います。専門用語はみんな最初は分かりませんが、これさえ覚えてしまえば、問題文は読めます。
ビジネスロー(商法)は宇宙語だった…
TACの本科生のテキストは英語日本語併記なので、英語のストレスはあまりありませんし、インプット(理解そのもの)は日本語でも全く問題ないです。
アビタス
次に、こちらも私がシュミレーション講座でお世話になったUSCPA専門校アビタスのよくある質問から、
英語力はどのくらい必要ですか?という質問に対する回答です。
洋書を使用すればTOEIC800点以上、当校のオリジナルテキストを使用すればTOEIC400~500点レベルから合格可能です。
実際の試験問題は選択式の客観テストが80%強を占める上、問題文も比較的ベーシックな英文法で書かれていますので、会計用語をマスターすれば十分に読解可能です。
実際には試験そのものよりも、学習の際に会計コンセプトを日本語で学べるか、英語で学ぶかで必要となる英語力が大きく違ってきます。
引用元:国際資格の専門校アビタス/Abitus ウェブサイト より よくあるご質問 | USCPA(米国公認会計士)合格実績ならアビタス/Abitus
こちらは具体的にTOEICの目安のスコアを400-500点と言っています。すごく高いスコアではないですよね。
アビタスの回答もだいたいそのとおりです。
アビタスもTAC同様、英語日本語併記のテキストを使用していますので、講義の時に英語にストレスを感じることはあまりありません。こちらももちろんインプットは日本語でできます。
一つだけちょっと違うかなと思う部分があり、
「洋書を使用すればTOEIC800以上~」とありますが、こちらはおそらく独学のことを言っているかと思いますが、
私はハイブリッド独学者でBEC(ビジネス諸概論)は洋書テキスト4社使用して合格しました。
でもTOEIC800以上なんてなかったよ。
下記参考
≫≫ USCPA 独学 は可能?学校と独学ハイブリッド経験者が語ります。
≫≫ ハイブリッド独学 洋書テキスト4社使用経験者によるおすすめと活用術
各校、英語力についてだいたいの目安が分かりますね。
まとめ(英語ができない、苦手だけど。。。)
意外と英語が大丈夫っていう人は少ない
私の周りのクラスメイトは、ほとんどが日系企業で日本語環境で仕事していて、不安がっていた人達が多かったです。
一人だけいました、自信があると言ってた人。コロンビア大学院を卒業して某外資系企業の社長だった人です。しかし彼は万年受験生で税法の講義はこれが3回目と言っていました。
やはり英語の問題ではなくやる気の問題です。彼はいつも「忙しい」を言い訳にしていました。
専門英語はみんな分からない
英語が理由でUSCPAあきらめた人、見たことないよ。
USCPAで出てくる特殊な専門単語はみんな分かりません。授業や自分で勉強していく中で少しずつ覚えていきます。(頻繁に問題で出てきますので、イヤでも頭に入ってきます)
英語と日本語併記テキストの強力なサポートがある
これは本当に助かります。特に最初の頃は英語でインプットは難しいですから。
資格取得と同時に英語も手に入れて、最強の人材になりましょう。
英語もできると、人生より楽しくなります!